地球の時間、人間の時間

2008.04.09


かつて生物学の入門書に「ゾウの時間 ネズミの時間」という本があった。

N700系のグリーン車

動物のサイズが違うと動きや寿命が異なるが、一生涯の鼓動はサイズによらず同じである。といった内容であった。これはゾウとネズミは「(見た目は)全く別ものであるが、(生物として)基本の部分は同じ」と言うことなのであろうと考えるが、人間さまの世には「全く同じであるが、実は違う」というものが存在している。

それは、飛行機の「ビジネスクラス」や鉄道の「グリーン車」である。これらは普通席と同じ時間に出発し、同じ行程を経て同じ目的地に、同じ時間に到着する。これをもって追加料金は無駄ではと言うことも出来るが、ゆったりできる、のんびりできると言われる如く何かが違うのである。

これはどういうことかと言えば、ここで言う、時間が同じと言うのは「地球の時間」で考えた場合ということである。狭い席の場合は、到着後体をほぐしたり、ぐったりして休憩したりするが、広い席なら到着後、はつらつと活動が出来る。この休憩などに必要な時間はその分到着後に「人間の時間」として必要になる時間であり、「(地球の時間は)全く同じであるが、(人間の時間は)実は違う」と言うことになる。

JR東日本が東北新幹線にスーパーグリーン車(いかにもあの会社らしいネーミング)導入を計画しているらしい。一部の記事ではこれをもって、3等級が復活としているが、上級グリーン車(料金)はJR九州のDXグリーン席が先行していますので。お忘れなく。